今年は色々盛りだくさんな一年だった。
天災も多かったし家族にも自分にも色々なことがあった。
目の前のことを大事にしたい瞬間がたくさんあったので、今年はあまり にしき を書いていない。
でも書きたいこと、残しておきたいことが本当はたくさんあったような気がする。
前半は映画をよく観た。今年は40本。私にしてはすごい数字。
年明けの「ル・アーヴルの靴みがき」に始まり、人生初のオールナイト(アキ・カウリスマキ作品!)を体験したり
行きたかった映画館(パルシネマ)へ行ったり…
春ころには春の風が吹いた。
小さなことを共感出来る日々は目の前を明るくしてくれる。
夏に今年一番の哀しい事があった。
16年間一緒に暮らした愛犬が旅立った。
家族みんな体も心も全部使って最期まで見送った。
その分それからしばらく何も出来なくなった。
大事な人にすら連絡が余り出来ず仕事も身が入らず、家族以外とほとんど話さない日が続いた。
それでも時間と想い出がすこしずつ元気にしてくれたし
周りの人にも沢山励ましてもらった。
もう家族の前であまり泣けなくなってしまった頃に
淡路島の美しい海の前で沢山泣かせてもらって、不在の未来を受け入れられるようになって、季節は秋になった。
新しいことへ向かって歩き出した。とてもゆっくりだけど、そのぶん足元も、小さな変化もたくさんみることが出来るので楽しい。
そして今年もう一つの大きな出来事。ドイツで展覧会を開催した。
イギリスのときと同じく月夜と少年の企画。
とても大きな出来事だった。
海外へ行くと、凝り固まっていたことや、無意識の当たり前、に気付く。
「違う」に触れると閉じていた感覚がぶわっとひらく。
それに気づいてしまうと、色々と生きづらくなる不思議。
でも目をそらしたくない。今度こそ。
冬。
たくさん色んな人と話した。立ち位置を確認するような日々。
大事な人が大事な物を突然手放さなければいけなくなった。
自分の愛犬のことを思い出した。いきものも物も大差ない。
大切なものを失う時は突然やってくる。
毎日を大事にする。
瞬間、瞬間を大事にする。
その当たり前を、哀しみと一緒に実感した1年だった。
2019年はもっと大きな変化が起こる予定。
波のように、嬉しいこと、その反対のこともきっとあるだろうけど
どれも大事に想えるような心のタフさとしなやかさを持てますように。
2018.12.30
今年の暮れに教えてもらった折坂さん。いいな〜