2020/12/03

物語のつづき

月に一度来る落ち込み期間。
そういえば、発掘現場の遺構にも「落ち込み」というものがある。
私はその遺構を直に目にしたことがないので想像だけれど、
きっとその何ともわからない落ち込んだ場所で
一人、あれやこれやと思案する時間なのだと思う。

今日まで、それは突然やってくる、何もかも辛く感じる波のようなものだと思っていたけど
それは自分のなかにずっとある、言葉に出来ない未消化のモヤモヤしていることが明るみに出ているのかも、と思った。

「A子さんの恋人」という何年も前、風邪をひいた時期から読み始めた漫画が完結した。
なんとも遅々として進展しない内容で、永遠に解決しないように思えた話がついに完結したのだった。

最終巻の途中まで一息で読んだところで、なんとなくしばらくそのままになっていた。
一人きりで読みたい、とぼんやり思っていたのかもしれない。
それも、移動中や、店の中とかでなく自分だけの場所で。
ようやくそれが叶って、読んでる途中から自分でも不思議なくらい、ぼたぼたと涙が溢れて声を上げて泣いていた。

私が探していたこと、
何年も前にある人に言われてずっとはっきりとわからなかった言葉を何年も経った今になってようやく分かった。

自信を持って
という言葉をずっと本当には理解出来ずにいた。
自信をもつとは?
虚勢を張りながらそれらしく振る舞えるように
うわべだけ着飾って自信を持った人のような気持ちでいた。
調子の良い時は上手くいくのだけど
一度自分を見失うと途端にそれは崩れ去って
不安げで優柔不断な自分が目の前に立っている
それの繰り返しだった。

自信を持って
と言う言葉は
自分を好きになって
という言葉だったのかもしれない

今となってはもうわからないけれど

少し進んでいけそうな気がする。

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