2021/04/24

読書

 カレル・チャペック「流れ星」読了。
初めてのチャペックに哲学三部作と言われる(しかも2作目)これを選んでしまったのは何故…と今なら思う。
多くの日本人に指示される「ダーシェンカ」などから入ればまた読みやすかっただろうに…

流れ星のごとく現れ、何者かわからないまま亡くなった「患者X」。
彼は一体何者だったのか…わからないものへの興味、ロマン、執着…
最後は色々考える余裕が出てきたものの(文体も落ち着いてきて)
途中、詩人の考える「物語」が語られる部分は、異国の見知らぬ地名を読むのも覚えるのも難しい上に
延々に哲学的な語りが展開しつづけ、半ばお経を読むがごとく字を追っていた。
チャペックにしては珍しいとされる人体に関するグロテスクで官能的な表現もお腹いっぱい…
となりながら最後まで読み切った。
もうしんどい、と思いながらもう少し間を空けて他の作品も読んでみたい気もしている…
不思議な味わい感。

とりあえず次は楽しい読書!
ドミちゃんにお勧めしてもらったチェコとポーランドの作家の作品を読む予定。
閉館前に図書館で借りられてよかった。
チェコの作家はチャペックの再来と称される作家だったらしく
この関連性はきっとドミちゃんの気遣いなんだろうな…と嬉しくなる。

こんな感じで読書の波紋が広がっていくのは楽しい…
もともと全然愛読家ではないのだけどなるべく電車の中でスマホを見る機会を減らしたいな、という単純な動機。
でもおかげであまり知る機会のなかった作家を知れるようになって嬉しい。
そして自分の好きな作家の偏りを自覚出来るようになったのも。

私は楽しくテンポよく話が進む物語よりも、鬱蒼として夢うつつで人間的な哀しさが漂う、でも全体的に美しい物語が好きみたい。
何の事やら…

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