2017/12/23

Looking back

「雪月の形」展示風景
12/15-12/17
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「雪月の形」
たくさんの方にお越し頂き、本当に嬉しい3日間でした。
心から感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。

終わってすぐは、どう言葉にしていいのか分からないぐらいに
胸の奥までいっぱいで 興奮して
最終日の夜はなかなか眠れませんでした。

地元京都での展覧会ということもあって展覧会までの間は
普段よりも緊張や不安に悩みながら過ごしていました。
高校時代をともに過ごした友人達と4人で開催した展覧会。
春にも東京で同じメンバーで開催しましたが
その時よりも、最終的には一層自由に表現することが出来たように思います。
どこかで、京都という地に対する安心感があったのだろうなと思います。
ゆだねる、というのか。信じる、というか。

そしてBonjour!現代文明という場所で展示出来たこと。
この場所に出会えたことはとても大きな出会いだったと思います。
気持ちの行き届いている居心地の好さみたいなものがずっとあって
初めて見学で訪れた時から何だか好きだな、と思っていたものが
ああやっぱり好きだな、と。

地元の友人や知人、高校時代の同級生や先生
バイト先の先輩、職場の人…
今回はどちらかというと、自分の作品をあまり知らない人に案内状を渡していたので
展覧会の間、喜びと照れの混じったような何だか何とも言えない、
今までの展覧会ではあまり味わったことのない気持ちで過ごしていました。

展覧会が終わった今思うのは
よかった
うれしかった
です。ただ、ただ。

今日まで、右往左往して、迷って
仕事もやめたり続けたり、続かなかったり
そもそも表現すること、に悩むことは常だったけれど
続けて来れたから、今こうしてこの場所に出会って、
この、床暖房の効いたとても居心地の良い空間に立っていて
会いたい人たちが目の前にいて
私がずっと自問自答してきたことを
静かに、丁寧に観てくれている
自分の淹れたコーヒーを飲んで、
お菓子を食べてくれている
私の話を聞いて、自分のことも話してくれている
ただそのことが本当に、大切で
信じられることだなぁと
自分は生きているんだなぁ、と
カウンター越しに、色んな人がいる「雪月の形」の空間をみながら
噛み締めていました。

書けば書くほどに、やっぱり
思っていることをそのままに書けないことがもどかしいです

朝起きると、そこに朝があって
ごはんが食べられて
いつもの土手があって
今日は霜が降りていたり


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展示終了した次の日、
同じ場所でとても、いい音楽に出会った。
ずっと好きな、西森千明さんと
菅間一徳&権頭真由さんの「waterside」
久しぶりに、ただ聴いているだけで涙が出た。

2017/12/04

重ねる

study
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ゆっくりと作品を作っている

自分は学校のテスト前同様、直前詰め込みタイプだった。

社会人になってから
作品と生活とをうまくやりくり出来ず
ぎりぎりまで迷って(悩んで、というより)直前に作る
ということが当たり前になっていた

そもそも、「作品」というものを作り続ける理由が
これまで繋いできた、つながりを失う恐怖
自分という人間の価値がそこにしかないという焦りや不安で
つなぎ止めるみたいに「作らねば」と思いながら作っていた

ほんとはそんなメッセージみたいなものはそんなになくて
自分はただ、自ら生み出すことが好きなだけで
それが、自分を知る方法のように感じてたんじゃないかな、と最近思う
うーん、ちがうかな どうだろ


30になってからターニングポイントみたいな出来事がぽつぽつ起こって
その中で、あの頃の事がいまここで繋がったな、ということがたくさんあった

生活のなかで
大切にしたいこと
ただそれを素直に形にしたいな
と思う

素直
という感覚がとても今は大切な気がして
なるべく流されないように
焦らず
無理せず

これ、作品?
というようなものになりそうな気がしている

さてどうなるのかな

まあ、いつものことでもあるか

考えてる事は色々あるけど
言葉がついていかなくて、最近はわりとぼーっと過ぎてしまう

2017/11/26

つぶやき

朝の3杯
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展示が近づくとそわそわと、ナーバスになる。
昔からだけれど。

以前はそこまで思わなかったことだけど最近のモヤ事。
DM配りやSNSでの告知を誰か得意な人にやってもらえないかしら、と、思う。
有名になってきたら叶うんだろうけれど
自分の規模ややっていることではとてもとても…

しかし展覧会が近づくほどにそれらを自分たちで一生懸命やらなければならず
うーん。なんだか本末転倒じゃないか
日頃から作りためるタイプなら問題ないのかもしれないけど。
知らないお店や、久しぶりの人に会うきっかけにもなるので良いのだけど
なんだかな
前より違和感というか、うーん、と思う

まあ、そうも言ってられないので自ら動く。

でもうれしい事もちゃんとあるもので。
この間、とても好きなごはんやさんに出会えた。
そういえば以前、大切な友人がその店が好きなんだと言ってたことを思い出した。

すべてがしっくりとして、居心地がよく、味も飛び出ず、でも奥が深い美味しさで
そこにいる間、ずっと嬉しい気持ちだった

最近、いいことと、そうでないことが交互みたいにあって
自分で自分の感覚を確かめているような感じ
ほんとうに好きなことと、そうでもないこと
それをちゃんと受け止める
それを最近気をつけて感じるようにしている
そうしてると何だか色々と決められるようになってきた気がする

もう少し、がんばろう

2017/11/20

やらかい

おいしい までのじれったさ
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週末になると遠出をしたくなる時期
秋から冬にかけて
冬が近づくと少し北へ行きたくなる。

久しぶりに湖をみに行くつもりが、行った先の周りはほとんど畑だった。
鳥取の景色を思い出しながら
結局持って来た本も読むと眠くなるので何もするともなく外を眺める。

駅から歩いてしばらく行ったところ、曲がり角にある古道具屋さんで開催してた展示を観た。
そこのご夫婦とゆっくりとお話をする。
前に会った時から、二人が「表現すること」にまっすぐ向き合っていて
話していて心地よいなと思っていたけど
今回もやっぱりそう思った。
普段は伝わらなさそうであまり人に言えないでいたことも
二人になら話せる気がしたので少し自分のことを話しすぎたかも。

そこで話していた「具体」の話が面白かった。
あるがままを受け入れる姿勢
それってなかなか身に付く物じゃないなぁ。
ついつい、型にはめようとしてしまう。
その方が分かりやすいし、目指せるから

言葉にしづらいけど、なんとなく そうか、と思った

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12月の展示は、尾道とイギリスの滞在制作を思い出しながら作っている。
あのときの感覚で作りたい。
小手先や「それっぽさ」でないもの。

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何度聴いてもなんかすごくいいラジオ

ラジオっていいメディアだなと思う
音だけのおつきあい。

2017/11/14

夢のこと

戦争の渦中にいる夢をみた。

戦火に巻き込まれているのではなく
もうすぐ、空襲か何かがおこなわれるのが分かっていて
必要なもの、生活道具をまとめておいて、避難しよう
という夢だった。

現在のことなので
部屋にある物たちは、今ある物たちで
自分は整理しながらも、でもこれも燃えて無くなってしまうかもしれないな、と思いながらまとめていた。

まとめる理由もあまりわからなかったけど
それをしながら、大切なものは山親爺の金属の缶にいれておこう とか
(お菓子の缶だから遺るか分からないけど)
本当に遺ってほしいものを選別していた。

それは、諦めや決別の行為みたいで寂しかったけど
潔く 優しい作業だな と、起きてから思った。

自分の祖父母や戦争を経験している人が物を大切に、粗末にしないこと
そこには物への感謝とか、何か言葉にするのは難しいけど、慈しみというのか
とても大事な感覚なんだな。
分かっているつもりだったけど、あんなに、言葉に詰まるような思いのするものだとは。

時々、そうやって夢に教わることがあるので面白い。

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ふと、自分の身に起こることの色々は
今の自分にちゃんと必要なことなんだろうなという実感がある。

たとえ、その時はよくない事に思えることも
少し経つと全くそうじゃなくなっていたりして

何だか色んなことが、前よりずっと、面白いなーと感じる。

2017/11/12

【雪月の形】



雪月の形

2017.12.15(fri) - 17(sun)
11:00-19:00(最終日は18:00)
Bonjour!現代文明
〒604-0906 京都府京都市中京区新烏丸通竹屋町上る東椹木町121

間島尚美 陶磁器
西絢香 拾集と記録
atelier loimi to 草木染め・織りの小物
konpeki 金属のアクセサリー

会期中は二月四日可否による喫茶もお楽しみ頂けます

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konpeki × atelier loimi to 真鍮 × 草木染ワークショップ
「珈琲染めのネックレス作り」

16日(土)・17日(日) 10時~13時頃 6名限定 
6,500円(税込・材料費込み)※二月四日可否による珈琲・お菓子付き

ご予約(メール)①お名前②希望日③参加人数④ご連絡先(できれば携帯番号)を明記の上
下記までお申し込みください。atelier.loimito@gmail.com (atelier loimi to)

詳しくはkonpekikonpeki.comまで

生地と組紐(絹糸)に草木染めを施して、真鍮と組み合わせたネックレスをつくる、
草木染めと金工を同時にご体験いただけるワークショップです。
珈琲染めでベージュ・こげ茶に染まります。
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春に東京で行った展覧会に次いで、冬の京都で展覧会を開催します。
西は今回は平面作品と拾集したものを出したいと思っていますがどうなるやら。
ワークショップもあります。二月四日可否もひさしぶりに喫茶やります。
3日間限定の展覧会です。
すこし北に上がると御所がありお茶屋さん、南へ下るとグランピエも・・
冬の京都を散策がてらどうぞお立ち寄りいただけると嬉しいです。

2017/10/23

北海道のこと


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外は嵐
こういう日に自分の布団で眠れるありがたさよ

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久しぶりに物撮りをしたのだけど、難しい
本当に難しい

プロの友人に頼もうかともおもったけれど
折角の機会なのでとりあえず自分でやってみることにした
これは12月のグループ展のフライヤーになる予定

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北海道の写真を少し

知り合いに教えてもらった北海道在住の方の写真がすごくって
同じ場所でもみてる、みえているもの、みたいものが全然違うんだろうなと思った
写真は誰にでも撮れるけど心をゆさぶられるようなものは
撮りたい、という想いのある人にしか撮れないだろう
何気ない写真にこそ目線や想いが宿っていて、雑誌や写真集をみていると時々はっとする

わたしももう少し以前みたく、撮ろうと思って撮ってみようかな
簡単にスマホで綺麗な写真が撮れるけど
そこにはきっと、それっぽいものしか写ってないんやろな




葉裏が美しかった


木彫りの熊と開拓の歴史

北海道の開拓について
今まであまり考えた事がなかったけれど
想像以上の早さで開拓されていったのだと知り驚いた

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家が揺れているし、アラームも鳴っている
しっかり布団をかぶって眠ろう

2017/10/20

めぐる

懐かしい写真が出てきて
しばらくその時にタイムトラベルしてきた

結局は好きな感じは かわらなくて
新しく始めたり、色々試してみたけど
落ち着く居場所
おおもと、根底、すみか みたいなとこは
安定してもう、自分の中に出来上がっているみたい

それでいいのだ〜
と、大学生のときも言ってたっけな


さだまさしの曲が秋に沁みる。
明るい雨の日に 雨やどりを聞くと胸がきゅーっとするね。

2017/10/14

岡崎公園アートフェスティバル2017

千客満来 日比神社

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日比暢子さんのすばらしい手仕事

今年のアートフェスも楽しく過ごさせて頂きました。
よき出会い、楽しい時間や じんとした言葉とか。
作ることをやめたくないと思いました。
明日も楽しく過ごせますように。

2017/10/02

ぽつねん

ホットケーキミックスアレンジ食べ比べ
休日の朝
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ハンバートハンバートのライブへ
余韻のつづくうちに書いておく

楽しくてずっと
幸せなんだけど泣きたい気持ちだった
空気はすっかり秋で
みんないるけど
ぽつんとひとりだった

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初めて聴いたのはいつだったか。8、9年くらい前かな。
好きだった人の車の助手席で聴いたのが「おなじ話」だった。
あの時から随分たって、やっとライブで聴けた。
ハンバートにとっても、お客さんにとっても大切な曲なんだというのが
会場の空気で全身に伝わって来た
息をのむように、寄り添うように
みんなが聴いている
そんなのは久しぶりに味わった

色んな事を思い出した
ぐるぐると自分の人生が巡って
ふいに何のために生きているのか分からないような気持ちになった
自分が感覚だけの生き物になったみたいに
具体的な目標とか野心とかが空中分解して
自分はどこへむかっていくんだろう、という気持ちになった

また明日から落ち着いて拾っていこう

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家を出る前に
たまたま聴いていたNHKのラジオが面白かった
国語辞典の編算をしている方の話
「舟を編む」から気になっていた【用例採集】というもの
採集と記録

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さて色々が動き出す
今年こそミネラルショーへ行きたい

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ライブへ行ってますます良成さんが気になったのでライブ限定ソロCDを購入してみた。
最後がカントリーロードだなんて。


2017/09/29

OKAZAKI PARK ART FESTIVAL 2017



岡崎公園アートフェスティバル
2017/10/14(土) & 15(日)
14日 10:00-16:30
15日 09:30-16:30
京都市勧業館(みやこめっせ) 1階第2展示場

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今年も参加します!
今回はありがたいことにアートフェス関連の読み物「作家のしごと」にて
西の制作に関する文章を書いて頂きました。
とても丁寧につくられている読み物なので是非みかけたらお手に取ってご覧頂けると嬉しいです。
取材して頂く事なんて滅多にない事なので…
つい嬉しがって 家族、親戚、友人に送りつけたりしてみました。

今回は去年お休みされていた長岡京の古道具屋の星、daysさんも参加されるとのこと!
毎回、自分のスペースそっちのけで掘り出し物探しに行ってしまうのです。たのしみ


私はというと、ご要望があったので今回は発掘系?ブローチ多めに持って行くつもりです。
あとはまた絵も持って行きたいなーと思っています。

毎回何屋なのかわからないですが、それもふくめて楽しみに遊びに来てくださるとうれしいです。
2日ともおりますので、ぜひお話しましょう。

2017/09/23


夏に出会った気に入りのカップの柄の絵
このカップを作られた方は、元絵描きさんなのだそう
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8月の中頃からの波がようやく凪いでほっとしている
珈琲も深い焙煎の豆が ぐっと美味しく感じる初秋の頃

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新しい事が突然におこったかと思うと あっという間に彼方へと消えていった。
つくづく、違和感というものは本当だと思う。
少しでも「?」と思う事は大抵あとで「やっぱり!」に繋がるんだな。
そして今回も大切な友人や家族に支えてもらった。本当にありがとう。

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新しいもの、新しい世界というのは
一見鮮やかで眩しくて惹かれるのだけど
目が慣れてくると、はじめは見えなかったものがどんどん見えてくる。

なんだかんだあっても続いていることって貴重で大切なことなのだな、と
最近やっと心からそう思うようになった。

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仕事や社会、会社の仕組みについて今更ながら学んでいる。
知れば知るほど、「なんとなく社会人」だったんだな、と分かって怖い。
こんなふうに「そんなもんだ」と思っていることがいっぱいあるんだろうな。
図書館の児童書コーナーが大変充実していて大助かり。
政治、経済、憲法、法律、社会、会社、起業、銀行、保険…
よりみちパン!セシリーズが100%ORANGEのイラストで内容も分かりやすくて気に入っている。
図書館は本当にありがたい場所だな。

2017/08/24

図書館と宇宙

刺し子とお弁当

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色んなひとやものとの繋がりがうまくいかなくて悶々としていた頃
ふと、気が抜け出してきたころに北国から届いた刺し子
白の布に灰の糸で刺してある 美しい仕事

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先の日記のこと
結局、自分は決断出来ず、決定に終わった
その上、特に身近な人に迷惑と心配をかける結果になってしまった
決断という言葉自体を軽んじて使っていた事も恥ずかしい

決断とは断って決める事
私には断つことは出来なかった
一度、簡単に「断つ」と言ってしまってから我に返り初めて気づくという情けなさ

でも、その中でも得た事は大切にしなくては
人と関わること、「頼る」ということ、最後は自分で決めること
生きていくこと、社会と関わること

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反省の中で実践していること

本音で話すようにしている
本音で、というのは
包み隠さず、むしろ普段は格好をつけたりして隠している弱さや弱点を
そのままさらけ出すこと
ずっと自分が出来なかったこと

話した人はみんな、とても懐が広くて、わたしの不安なんてぴゅっとひと吹きして
たくさんのことを話してくれた
目からぼろぼろウロコが落ちる感じ
ずっと頑になっていた自分がますます恥ずかしい
そしてとてもありがたくてあたたかい

「がんばって」じゃなくて「がんばろう」って言ってくれたこと
肩を並べられているようで嬉しかった
がんばろう 今出来る事をもう一度

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話をした次の日にユーミンのライブへ行った
ライブが始まって、ユーミンが宇宙図書館に立っているのをみたら涙が出た

最後の「卒業写真」ではもう止まらなかった
時間はどんどん過ぎていく
あんまりに速くてついていけなくて
ついていきたくもなくて

前へ前へとどんどん速く進み続ける世界を観ていると
過去を慈しむことは恥ずべきことなのかと思いそうになるときもあって

でもそうじゃないんだと思った
図書館に眠るたくさんの歴史とその人々
それが今も存在する意味は何か

過去も今も未来もすべて、自分で確かめて生きていけばいい
どれも同じように大切に思っていよう

2017/08/15

サイダーと可否

賢さんのサイダー /花巻

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なんとなく夏は折り返したような空気
蝉もよく転がっている

数年前に尾道で転がる蝉をみて夏の終わりを知ったなぁ
あの頃の尾道、懐かしい

お盆の前に岐阜へ。
向井秀徳アコースティック&エレクトリックのワンマンライブを観た。
初めて目の前でみる向井氏。
でぃすいず
2部制ライブという何だか舞台みたいな構成
唄う以外はほとんど話さないし、ライブ会場というよりはコンサートホールなので
お客さんもみんな着席したまま静かに鑑賞している
お互いの出方を伺うような緊張感があったように思ったけど どうだったんだろう
幕間でZAZEN BOYSの一郎さんが普通に出てきた(物販も一郎さん担当)のにも新鮮でいちいち驚いてしまう
でも中盤、ナンバーガールの曲あたりでもうじっとしてられなくなる
ギター2本で座ったまま弾き語りというシンプルなスタイルで
これだけ激しく、かっこいいだなんて

長野へ向かう しなの号に乗り、真っ暗な外をみながらナンバーガールを聴く
ライブまでにまわった可児市の郷土資料館、古墳、地質の資料を眺める

塩尻で車に乗り換えて諏訪湖へ
諏訪湖は真っ暗で空気が澄み まわりにちらちらと灯りが散っていて美しかった

たどり着いた山梨ではおじいさんとおばあさんが夜も遅いのに、いつものように待っていてくれる

次の日は台風のさなか、みんなで回転寿司を食べに出掛けた。
おじいさんは地元の寿司(シャリがおおきくてやわらかく、砂糖と特に酢が利いている)
が好きなので「うまくねぇ」とちょっと茶目っ気のある顔をみせながら漏らしていた

そして台風で1日遅れた花火大会へ
その日は直前まで雨だったけれど夕方に雲が晴れ、ものすごい夕陽だったし
大きな虹が2本かかっていた
おまけに満月だった

面白い形の花火があがって
「あれ何?」と口々に聞こえたあと何度目かで
「ビールかぁ!」と一斉に聞こえた時は笑った
なんてあったかくて平和

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ラガード研究所さん企画の廣瀬匠さんの星空教室とペルセウス座流星群の観測会へ

はじめから朝まで観ると決めていたので
皆で朝を迎えた時は嬉しかった

星や月、太陽が一周して朝がくることを体で感じられたこともとても良かった
実際の時間をじっくりと味わう中で
自然と、星の動きは時間や暦を作ったのだと思えた

大小の流星を観ながら色々なことを想った
これからのこともこれまでのことも今の瞬間の事も
またきっと同じ事を何度も思い出す

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決断することはパワーのいることだな、と久しぶりに思い出した
さて。どうなるかな。

可否館 /盛岡

2017/08/01

どうしてほしはできるの?

NHK夏休み子ども科学電話相談が始まった
今年から聴きだしたのだけど…おもしろい!

子どもたちの質問に先生達が判りやすいように一生懸命お話ししてくれる感じも
アナウンサーの方がフォロー(たまに失敗)する感じも
子どもたちの受け答えもかわいくて楽しい

特に昆虫科学教育館の久留飛先生の声がやわらかで面白くてつい電車の中で聴いていても笑ってしまう
箕面の昆虫教育館も行ってみたい

毎年の事だけれど、小学校の夏休みが始まった頃に自分もなんとなく夏休みな気持ちになる
朝も何となく早くに目が覚めるし
窓の外の山はすごい勢いで緑深く、空は青くて日差しは朝から眩しい

甘々娘/山梨
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西宮貝類館
何年か前に見かけてから気になっていたけれど、やっぱり行ってよかった
こぢんまりとした館内は綺麗すぎず、でも独特の雰囲気があった
ヨットの帆をイメージした建物は何と安藤忠雄の設計によるものだそう
硝子張りで青色の館内。すこし年季の入った展示ケースもまたよかった
入場者にはもれなく貝をプレゼントしてくれるというので
吟味して「こんぺいとう貝」という、たしかセブ島で採取された貝を頂いた
小さな貝をみていたらふと富山の雨晴を思い出した
極小貝の浜

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久しぶりにあの扉をあけると宇宙がひろがっていた

たまたま色んな研究をされている方のお話を聴いたり
どこでもない、宇宙の旅でもしているみたいな時間だった

毎日暮らしている中でも不思議な事や気づきがたくさんあって
それを時々思うままに誰かに話したくなるのだけど
でもそれは普段はあまり話さない
うまく話せないし、伝える事がとても億劫な気がする

それを当たり前に日々感じたり、思ったりする人と話せることは
自分が思っていた以上にずっと心地好いものだった

寝そべってみる夏の大三角は、雲の切れ間に時々しか見えなかったけれど
何度、雲に隠されても同じ場所にあって
ただそれだけなんだけど、それをずっとみたかったんだと思った

2017/07/23

居心地

氷出し緑茶

konpekiさんにもらった野性的な緑茶
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久しぶりにシネコンで「茅ヶ崎物語」という映画を観た
茅ヶ崎と音楽の関係、ルーツを人類学的な視点からも探るドキュメンタリー作品

桑田さんでお客さんを惹き付けた感はあったけど
それを引いても面白かった
一つの点から話がぐいぐいと線になってひろがってゆくのって楽しい
最近そんな風に話す事が減ってるなぁ


朝に「晩春」を観た
結婚って何なのだろうね
独り立ちのように、時期がただ、やってくるものなのかな
一世一代の嘘を吐いたんだ、という父の姿が愛しくて哀しい
愛だなぁ、と思う
ぽつり ぽつりと語られる言葉が
雨みたいにしっとりと沁みてくる
りんごがくるくるとむかれる最後の背中は本当に哀しかった
本当に愛してたら、「愛してる」なんて簡単に言えない

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最近 素敵な喫茶店に出会って、なんだか日々に色がついた心地
心が隅々までいきわたっているものは自然と伝わってくるし
なんとも居心地の好いものなんだな

2017/07/11

ひかり さん

"Delphinium" on the textile of Okinawa

ミンサー織とデルフィニウム
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いつも通る花屋さんで青い花束をみつけた

その日 母の従姉妹からお酢のジュースが届いていたので
それを飲んだ後に生けてみたらぴったり
何十年も前に織ったミンサー織を敷いてみたらこれもぐっとくる

デルフィニウムは去年の夏に好きな花屋さんで教えてもらった
ちりめんみたいで花びらに小さな斑点があるのがとても愛らしい

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MVから気になっていたハンバートハンバートの「家族行進曲」
わりと躊躇なく手に入れたけれど
これがもうすごくよくって!

何度も何度も聴いて
どの曲も全部よくて
最初は優しい家族の唄だと思って聴いていた

お昼ご飯を食べていたとき
ふと「ひかり」の歌詞が耳に届いて
そばを食べながら泣いてた

なんて唄だ、
と思って
最後まで聴いて
ばかだなぁと思いながら
また泣けた

ハンバートハンバートってこんな
恐怖というか不安というか
ぞっとするような唄も唄うひとたちだったのか

「真夜中」から「ひかり」へ続くながれがとにかく衝撃的だった

こんなシンプルな歌詞で、心をかっさらっていく
「横顔しか知らない」もよく聴いてるとどんどんストーカーに思えてくる
なんだろう、聞き込むほど最初と印象が変わるし、あばかれて、本性が見えてくる
怖いのに、怖いから聴いてしまう

こんなに通しで聴くアルバムは久しぶり
FISHMANSくらいかも
全部の流れを聴いていたい

「どうしようもない」愛しさとか苦しさとか哀しさが全部ちゃんと包まれててすごい

どぷり

「横顔しか知らない」
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友達のお子 ひかりさん
景という字だそう
素敵だなぁ

2017/07/03

しっくり

ステッチ
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服を買いに量販店へ行くと
知らずとも流行のものを買うことになる

そんな当たり前と、自分の懐事情も合わさって
久しぶりに針仕事をしてみた

大きな失敗も乗り越えて、なんとか2着作れた
でも身の丈にあう形というのがやはりあるようで
本通りに作ってもなんだかちょっと体に合わない
そこは手作りの強みで、躊躇なく色々いじってみる
丈をのばしたり、大きすぎたポケットにステッチをいれたり

このステッチはとても好きで大切なえみおわすの服を参考に見よう見まねで刺したもの
ウエストもゴムはなんとなく好きじゃないなと思っていたので
紐を通してサイドで結ぶようにしてみた。(これもえみおわすの服をヒントにさせてもらって・・)
お腹のとこで結ぶとごろつくけどサイドにすればすっきりするし見た目も好きで気に入っている。

そんな日々の発見に一喜一憂している

今日は行ってみたライブがアウェー感満載ですぐ出て来てしまった
ちょっと落ち込んだけど
好い本に出会えたのでよしとする
吉屋信子さんの「花物語」
当時の装幀なのか、箱入りで緑のカバーに金のすずらんの箔押しがしてあってとても素敵だった
文章も美しくて可憐

図書館で借りた「オキーフの家」がとてもよかったので買おうとしたら
どうももう出回っていないらしく古本にも手が出せなかった・・
マイロン・ウッドの写真がとてもよかった
砂漠にたたずむオキーフの家 行ってみたい

2017/06/25

Y

a glass of water / 土佐和紙-型染め

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土曜日
いつものあのパン屋へモーニング
「これからの私たちのことについて話そう」
と誘われていたので、わくわくして随分早起きをしてしまう

まだ夢の中みたいな話だけれど
少しづつ、形をつけてゆく
土曜日の朝
ここのパンはやっぱりおいしい

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無印で
気になっていた本、人と物シリーズの中から「小津安二郎」を手に取ってみた
小津作品になぜ惹かれるのか
やっと落ち着けた喫茶店にて、しみじみする

来る途中に読んでいた ネバヤン安部さんのインタビュー
向井さんの例のことば
「北の国から」
アキ・カウリスマキ

心に留まっている自分の心を動かすものごと
そこにある何か同じようなもの

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今朝 布団の中で茨木のり子さんの詩集「歳月」を読んだ

どれほどに夫を想っていたか
ごく個人的な真実をみつめ、綴ることばが痛い
「倚りかからず」の詩が改めて胸にきた
本を閉じ ぼんやり天井をみていたらまた眠っていた
わたしならこの詩集には「Y」と名付けるだろうな
あの箱にかかれた字のままに
それ以上ない、と思う

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先月から動画をみすぎて初めて速度制限がかかってしまった



久しぶりに聴いたハンバートハンバート
ことばって、みたままが伝わる人との間ではいらない
もどかしいから

2017/06/20

一服

金時人参の花
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3日間断食をしてみた
自分のことがよく分かった
体の弱点と、心の弱さが一気に吹き出して
ちょっとまいったけど
日に日に、不要なものが自然と消えていって
体も心もずいぶん身軽になれた
楽チンではなかったけど、やってみてよかったな

情報の取り入れ方もちょっと見直してみている
ただ勝手に流れてくるものは便利だけど
定期的に疲れてしまう
断食でお腹に力が入らなかったせいもあって
ぼーっと毎日ただ過ごしていたら
いいや、という気になった

意識しながら自分の足で歩いていれば
縁のあるものには出会えるんだと思う
足に石ころがあたって
それがまた何かにあたって


山間の資料館でお濃い茶とおいしい葛饅頭をいただいた
もう一服いかがですか
という言葉に
ああ、いっぷくって こういう時に使う言葉だったのか、と知る

美しい民藝の器
心と姿勢を正す
美しい時間

2017/06/12

海沿いの朝ごはん

すばらしい朝
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福岡に着くと

手作りのベーグル
チーズやトマト
野菜のスープと紅茶

すばらしい朝ごはんをトランクへ積み込んで
彼女は眩しい笑顔で出迎えてくれた

こんな朝を忘れられるはずがない

2017/05/28

like coffee

神楽坂 トンボロ / cafe "tombolo"

ギャラリーフラスコのすぐそばの喫茶店
来春も行けると思うと胸が躍る
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風邪をひいている
月曜から始まり、ほぼ1週間
1日で熱はひいたけれど喉の痛みが消えずに
毎日声変わりしてハスキーになっていく
今電話かかってきたら、
間違いでした、すんません とかなるのかな。気になる

そんなさなか、健康診断では2cm身長が伸びた。ずっと待ってた成長期きた
わけではなく
胸部レントゲンをみたら、すこし背骨がストレートに近づいていたので
これは春先から通っている整骨院のおかげだな、と
同時にそれだけ曲がっていた事に恐怖した

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頭も鈍っているのか、たまにしかないようなことに驚いたからか
ただ話を聞く事が出来ずに、必要ない自分の話なんかしてしまった
大事な事ほどうまくできない。心を配るってなんて難しいんだろ

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「東京物語」
初めて小津安二郎作品を見た。
言葉少なで、しかもわりとみんな作った顔で進む話だったけれど
熱海のあたりから少しずつ、本との顔が見え隠れして
寂しさや煩わしく思う気持ちが見えるたびに
身に覚えのある気持ちがやるせない気持ちにさせる
家族でさえ時間とともに関係は変わる
その現実と、「でもきっと」という希望が、すれ違ってずっと切なかった
言葉と心って近いようでなんて遠いんだろう
背中合わせに立っているみたいで、気配はするのに遠い
ふすま1枚が永遠に遠いみたいな
でも今だってきっと同じだな
電話もメールもLINEも全部、近づいたようでずっと遠い
それを越えることがどんなに難しいか

ふと北の国から を思い出した
もっと振れ幅激しいし、ある面でとっても哀しすぎるけれど
大事な事はみんないつも心に仕舞っていて
ときどきその一粒だけがぽろっとこぼれる
それがどうにもたまらない。「そうなんだよ、そういうのなんだよ」っていつも思うけど
それを言葉に出来ない。出来ないけど形にはしたい。何で、なんだろうなぁ

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一人で過ごす時間が増えてからしばらくは気持ちのムラが大きかったけど
最近少し安定したかなと思う。
音楽や映画の興味の幅もすこし広がって来たのも嬉しいし楽しい

向井さんの唄うサーカスナイト
最近、話に出てからちょこちょこ聴いている
学生の頃にNUMBER GIRLは少しだけ聴いてたのを思い出した
懐かしいな、と思いながらkimonos、zazen boys、向井秀徳アコースティック&エレクトリックを聴いてから、ぐっと好きになった
珈琲を飲めるようになる過程に似てる

2017/05/16

写真のこと

津軽塗箸

最近の気に入り
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KYOTO GRAPHIE
2017年のテーマは「愛」
最終日に駆け込みで少し観られた

少し面倒に思ったけど行ってよかったな
展覧会は、よっぽど、観たい、と思わない限り
最近はあまり観なくなっていたけれど
今の自分は観るべきだとわかってブルっと怖くなる

本当にインプットが不足している
まだ磨ける余地があるんだろうか、革の靴みたいに
受け取らずして引き出そうだなんて無茶だったんだなぁ

予想しない作品に出会って、気付きもいっぱいあった
作り込まれた展覧会の骨太さ
かっこよくって!

こんな気持ちをずっとどこかにやってしまってたみたい
ギャラリーを巡っていた頃が懐かしい
きっとあの頃の作品の方が太い骨があるはず
ごつごつで格好よくないけどなんだか泣いてしまうような



京都文化博物館
ラファエル・ダラポルタ「ショーヴェ洞窟」
ルネ・グローブリ「The Eye of Love」

:元・新風館
吉田亮人「Falling Leaves」
スーザン・バーネット「Not in Your Face」

:嶋臺ギャラリー
ハンネ・ファン・デル・ワウデ「Emmy's World」

誉田屋源兵衛 竹院の間
ロバート・メイプルソープ「MEMENTO MORI」

無名舎
ヤン・カレン「Between the Light and Darkness 光と闇のはざまに」

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特に心に残ったのは吉田亮人の「Falling Leaves」
祖母と孫(吉田さんの従兄弟)を被写体に選んだ作品
写真を撮る理由、遺すことに対する葛藤
素直でいいなと思った
どの写真もあたたかい目線があって
写真とはそういう想いが写り込むものだったのか

たまたま
その前の日に図書館で読んでた金川晋吾「father」も
身近な父親を被写体に選んだ作品だった
驚いたのはどうやら同郷の方らしく知った地名がどんどん出て来て
内容が内容だけに、すぐ身近でこんなことがなぁ とちょっと面食らった
借金を繰り返し、自己破産云々・・ということよりも
とにかく無気力である父(病気という感じではないらしい)の心がすごく気になった

吉田さん、金川さんの作品をみていると
写真に撮ることで見えてくることがある、という気がした

私の写真の先生は、写真は光を撮ること、そして影を撮る事だ、とよく言っているけれど
それは絵的な事だけじゃないのかも


数日前、
京都シネマでホンマタカシさんのドキュメンタリー作品を2本みた
「after 10 years」
「きわめてよいふうけい」

きわめてよい風景は写真家 中平卓馬のドキュメンタリーで
どこまでもホンマさんの、中平さんへの敬意や愛情を感じる作品だな、と
ありきたりな感想だけどほんとうにそう思った
撮りたい、という気持ちが端々にいきわたっている

ラストの方、海を背景に写真をとる中平卓馬の姿が目に焼き付いた
あれはホンマさんの目線。きっとほんとうにああいう風にみていたんだと思う
演出とかじゃなくって
花巻で「つきよのでんしんばしら」をみたときみたいに。


そのまた数日前
イギリスの友人から「川内倫子さんの作品をみているとあなたのことを想う」というようなメッセージをもらった
それは朝にみたのだけど、うれしくて胸がいたかった
さっそく本屋へ行って「うたたね」を手に取る
学生時代に好きでよく図書館で読んでいたもの

2017/05/07

テレイドスコープ

teleidoscope



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東京での展示でkonpekiさんと作ったテレイドスコープ
周りのものを万華鏡のように映し出す美しいおもちゃ

うっとり
散歩のおともにあると楽しい

黄金週間はのんびりと
遠出の予定が消えてしまって
もったいないような焦るような
へんな気持ちがあったけれど
出来る事をぼちぼちやってたら予想外な面白いことがぽつぽつおこったり
自分から動くもんだ

映画「ナビィの恋」の中江監督の舞台挨拶へ行った
映画中泣きすぎて、監督の前でもだらだら泣いてしまい
結局殆ど話せなかったけど嬉しかった
最後に握手していただいた
大きい、あったかい、しっかりとした手
握手ってうれしい